名も知らぬ尾根を上がってきて、明るいブナ林の中、倒木を覆った雪をはらって食事にした。
朝、簡単な弁当をつくってきたのだ。
山行にはいつもガスコンロやコッヘルをザックにいれて暖かい飲み物や食事をつくれるようにしているのだが、日当たりのいいブナ林のなかでフリースを着こんで、そのうえに薄いダウンを着ると暖かい。
そしてまた歩き出した。
北丹沢山塊にあって、姫次と呼ばれるところは蛭ヶ岳に通ずる一般登山道(東海自然歩道でもある)のなかでは開けた場所で、天気に恵まれたら蛭ヶ岳や富士山が展望できるところだ。
名も無き尾根をつめて姫次がいよいよ近くなってくると明るい雑木の混合林から蛭ヶ岳や檜洞丸を望むことができるようになる。
この日は天気もよく展望に恵まれた。
蛭ヶ岳・丹沢の最高峰。

そして檜洞丸。丹沢第四の高峰だ。
その右側にはうっすらと富士山がみえている。

しばらく展望を楽しんだ後、最後の短い登りに入り突然視界が開け姫次に飛び出た。
姫次では数人の登山者が休憩をしていて、突然現れた私に、どこからきたのかと尋ねるのだが、私が上り詰めてきた尾根の名を私は知らないのでなんと応えて良いのかわからなかった。
それでもこの日、歩き始めてはじめて人に会った。
このあと、焼山方面に7分ほど踏み後多い登山道をあるき、榛の木丸岳に向かう明るい林に踏み込んだ。
ここから榛の木丸〜早戸川林道までは下山路に使う人もおおいからトレースが残っていると思っていたが、まったくトレースのない林であった。
幾つかの小ピークを越えて常緑樹の混じる榛の木丸のピークにつくと下から登ってきたのだろう足跡があった。

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