庭の時間 200803

庭の時間


尾根道にて】
桜が街を明るく照らし始めていた先日、丹沢にはいった。
沢を伝ってから、尾根にとりついてしばらくすると主稜線に合流した。
遠くまで見渡せるほどの景観の稜線道、腐った雪を避けながら歩いた。

登山道は深く溝を掘り、木道は醜く崩壊している。
丹沢の山があちこちで静かに崩壊しているようだ。

堪らなくなって地形図を見ながら尾根にはいった。
ブナ林080330


日当たりの良いところではブナに混じってヒメシャラが混生していて地被にはササが茂っている。

しばらくこんなササ原や枯れ葉のブナ林を下り、檜の植林帯に入ると林業関係者が自分達のためにつくった作業道にぶつかった。

そんな道を下って3時近くになっていたと思うが、突然、下から登ってくる女性に会った。
一見すると足元はしっかりしているようだったし、息も乱れていなかった。

互いにこんなところで獣以外にあったことに驚きながらもその人は
「稜線まで行ってみようと思っているのですが・・・。まだ随分ありますか?」

私は、つい、
「まだ始まったばかりですよ。この植林帯を抜けたら時間がいくら有っても去りがたいくらいの林になります。」と、いった。

その人はニコッと笑みを浮かべて植林帯をしっかりした足取りで登っていった。
私は尾根を下り、その人は尾根を登っていった。
人気の無いところをいつも歩くばかりであった私にはそれだけでも印象に残る山道であった。






[2008/03/30 20:16] 山道 | コメント(2) | トラックバック(0)






弁天杉・丹沢】
丹沢で時々通る林道から、ある尾根の中腹に杉らしい大きな樹がみえて、その林道を歩くたびにいつかその樹に会いに行ってみたいと思っていました。

その杉は植林地のなかにあって、弁天杉と呼ばれているようです。

車止めの林道ゲート前に車を置いて歩き始め1時間ほどでこの杉の樹の下に立てました。
雪がすっかり消えた南斜面にある植林地の中にありました。

この杉は北側の幹が痛んでいるものの南側は根を大きく張っています。
実測はしませんでしたが、目通りで6Mはありそうな立派な杉の樹です。
弁天杉1

弁天杉2


丹沢山麓の中川の箒杉や青根の大杉などに比べると小振りですが、丹沢山中にある巨木としては大きいといえるでしょう。

丹沢山塊ではないのですが、津久井城山(標高約380m)山頂付近にこの弁天杉よりニ回り以上は大きな杉がある。この津久井城山とともに山中に入り込む以外に出会うことができない所にある巨樹です。

この弁天杉を抱える尾根を上り詰めると丹沢三山の稜線に出て一般登山道と合流する。
その登山道を少し歩いたあと登山道から離れ、別の尾根に入り込んだ。

ブナやツガ(モミノキだったかもしれない)、アカガシなどの大木を見ながら下りて来ました。
今日も、誰にも出会うことの無い山行でした。

南向きの涸れ沢付近でダンコウバイの花を見つけました。
アブラチャン080317
[2008/03/17 19:30] 巨樹 | コメント(0) | トラックバック(0)






アブラチャン】
朝、食事しながら窓の外を見ていると家の前にある大きな椿の花枝が揺れていることに気がつきました。
ヒヨドリが花の蜜を吸うために枝から枝へ渡っていました。

その向こうは曇天の空が広がっていました。

今日は昼ごろから雨が降り始め、午後には風も吹き、雨も時々強くなりました。
今日の天気の変化を今朝のあのヒヨドリは感づいていたのではなかったのか、それで朝早くからあんなにドタバタと椿の蜜を吸って回っていたのでは・・と思ったりしています。

PCの中のどこかのファイルに収めている、山行中に収めた木々の画像を探してみました。
アブラチャンの大きな株です。
アブラチャン


ダンコウバイやクロモジのように枝に香りがあり春に花を咲かせる。

アブラチャンは丹沢では良く見かけるが画像のアブラチャンはそのなかでも大きな株ではないかと思う。
林道から3時間ほど歩いた、主に山仕事の人達と獣だけが入る山深いところにある。
4月に入るとこの樹も黄色い花を人知れず咲かせるに違いない。



[2008/03/14 16:59] 巨樹 | コメント(0) | トラックバック(0)






春の陽気】
モチ

春の暖かさでした。

庭では、小鳥の声に見上げるとつがいなのか、楽しそうに、いとおしそうに交互に枝間を渡るシジュウカラ。
大きなモチノキの向こうの陰にある名残りの白椿にはヒヨドリが花芯にそっと嘴を差し入れている。
いとおしむかのように。

春の日差しの下、モッコクの葉が揺れて白砂が波をうったかのようです。

サッコウフジの葉が随分落ちていました。いつもの年は冬でも常葉なのですがこの冬は寒さにあたったのか葉をほとんど散らしたようです。
その露わになったツル枝のあいだに小さな鳥の巣がありました。
昨年の巣のようです。もちろん空です。
春の陽気いっぱいの庭にこの空になった残り巣だけが過ぎようとしている冬を感じさせます。

また小鳥の声がして見上げるとシジュウカラがまたモチノキの枝間を渡っていました。

カメラを向けたときにはもう春風に揺れる枝葉だけでした。

[2008/03/11 18:54] 庭にて | コメント(0) | トラックバック(0)






足跡のない尾根・反省篇】
芍薬甘草湯


今回の山行きは、急な思いつきで、しかも日帰りという予定で、あわてて荷を作ったということもあったが、家を出たあとの車の中で、非常用のロープやら非常用のツェルトを忘れてきたことに気がついた。

沢に沿って幾つかの滝を観て越えられない滝を高巻きをしたりして思った以上に時間と足を使った。
このところの春めいた温かさで尾根の雪も緩んでいて、そのぶん雪の深いところでは、一歩一歩の歩みが思っていた以上に重いものになった。

そんなとき、薬を忘れてきたのに気がついた。

私は足に疲れがくると足がつることがある。
それも太ももがつることがある。
山靴のインソールを変えたりズボン下のタイツをアスリート用のものにしたり、といろいろ気をつかってはいるのだが、それでもつることがある。

随分まえのことなのだが、ある山小屋に停泊中に太もものつりで苦しい思いをしたことがあった。
そのときに同泊した登山者から芍薬甘草湯をもらって痛みを和らげたことがあった。
以前から芍薬甘草湯が足の痙攣によく効くというのは知っていたが、服用したのはそのときが始めてで、その薬効か、その後もなんとか山道を歩き続けることができた。

それから、山に入る前、途中、下山後と、足に疲れがたまったようなときには服用するようにしていたし、携帯することを怠らなかったのだ。
だがこの日は、忘れてきた。

それでも足を使った山行であったにもかかわらず、無事下山、帰宅できたのだが、途中は不安であった。

今回は非常用の道具、薬を忘れたのだが、いつもザックの隅に入れておかねばいけないものだった。
[2008/03/10 10:07] 庭にて | コメント(0) | トラックバック(0)






足跡のない尾根2】
名も知らぬ尾根を上がってきて、明るいブナ林の中、倒木を覆った雪をはらって食事にした。
朝、簡単な弁当をつくってきたのだ。
山行にはいつもガスコンロやコッヘルをザックにいれて暖かい飲み物や食事をつくれるようにしているのだが、日当たりのいいブナ林のなかでフリースを着こんで、そのうえに薄いダウンを着ると暖かい。

そしてまた歩き出した。

北丹沢山塊にあって、姫次と呼ばれるところは蛭ヶ岳に通ずる一般登山道(東海自然歩道でもある)のなかでは開けた場所で、天気に恵まれたら蛭ヶ岳や富士山が展望できるところだ。

名も無き尾根をつめて姫次がいよいよ近くなってくると明るい雑木の混合林から蛭ヶ岳や檜洞丸を望むことができるようになる。

この日は天気もよく展望に恵まれた。
蛭ヶ岳・丹沢の最高峰。
蛭ヶ岳


そして檜洞丸。丹沢第四の高峰だ。
その右側にはうっすらと富士山がみえている。
檜洞丸


しばらく展望を楽しんだ後、最後の短い登りに入り突然視界が開け姫次に飛び出た。
姫次では数人の登山者が休憩をしていて、突然現れた私に、どこからきたのかと尋ねるのだが、私が上り詰めてきた尾根の名を私は知らないのでなんと応えて良いのかわからなかった。
それでもこの日、歩き始めてはじめて人に会った。

このあと、焼山方面に7分ほど踏み後多い登山道をあるき、榛の木丸岳に向かう明るい林に踏み込んだ。
ここから榛の木丸〜早戸川林道までは下山路に使う人もおおいからトレースが残っていると思っていたが、まったくトレースのない林であった。

幾つかの小ピークを越えて常緑樹の混じる榛の木丸のピークにつくと下から登ってきたのだろう足跡があった。

榛ノ木丸岳


[2008/03/09 12:02] 山道 | コメント(2) | トラックバック(0)






足跡のない尾根・1】
仕事が一段落した。
その合間の一日、山にいってきました。

できれば人の足跡の無い尾根にはいってみようということで,宮が瀬のダム湖にそそぐ早戸川の源流のひとつを訪ねてみました。

幾つかの滝をめぐり、カサギ沢と原小屋沢の出合いまでいきました。
ここまでは古い足跡が残っていました。
カサギの滝


岩をなめるように落ちる滝を右にみて尾根に取り付きます。
暫く行くとまったく足跡の無い深い雪になり、ふりかえると私の足跡だけが続いています。
尾根1


尾根2


この尾根を上り詰め、姫次にでて榛の木丸をめぐって帰ってきました。

今日の山行をイノチのセンタクにして週明けの仕事に精をだそうという目論見だったのですが、へとへとになってかえってきました。
[2008/03/08 19:09] 山道 | コメント(0) | トラックバック(0)












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