庭の時間 200602

庭の時間


香り】
今年の冬は寒い日が多かったせいか春めいてくるのもいつもより遅い気がする。それでもここ数日の暖かさで花だけではなく鼻がクスクスしていたが、今日は一日中寒くて庭にいても動きを止めるととたんに寒さが沁みた。花粉とは違うクシャミ・・・。

都内の住宅街の庭。
いつもの年より二週間遅く手入れに入る。
にび色の空模様のせいもあってモッコクにいつもの葉の輝きがない。
隣の庭との塀越しに時折太った猫が行き来する。
そのたびに濃い紅色の梅の梢が揺れてくすぐったいような香り。
[2006/02/28 22:27] 庭にて | コメント(0) | トラックバック(0)






徳島城千秋閣庭園】
私は以前から時期がきたら四国を訪ねてみたいと思っていた。
それはいろいろ観たいもの訪ねてみたいところがあったからなのだが、そのなかで特に私を四国に引き付けていたものの一つは徳島城千秋閣庭園であった。
藩主蜂須賀公の書院前のこの庭は上田宗箇の作と伝えられている。
上田宗箇といえば茶道上田流の始祖であり、和歌山県粉河寺庭園、和歌山城西之丸庭園などに作庭家としてその名を残す。
特に一昨年、粉河寺庭園を見て以来徳島城庭園はぜひ見たいと思っていた。
実はこの千秋閣庭園のほかに南徳島で上田宗箇作と伝えのある寺院にも足を運んでみたかったのだが、急遽事情が変わり急いで神奈川の家に戻らなくてはならなくなった。
しかしながらこの千秋閣庭園を見ただけでも今回、急な思いつきで四国に来た甲斐があったと思っている。

庭園自体は20分もあれば充分一周出来るほどの広さであるが、私は3時間以上もこの庭園にいた。小雨が降り始めていたとはいえ拝観者は私一人であった。

豪放にして豪快。各部に繊細な表情も多くみつけられる。

降り始めた小雨に濡れて石の表情があらわにされていくに従って時間の経つのをすっかり忘れてしまった。あらゆる角度、目線の高さを変えてこの庭を見た。


徳島城1

徳島城2

徳島城庭園3

[2006/02/24 20:55] 庭園 | コメント(0) | トラックバック(1)






竹林寺・高知市】
急に思い立って高松市を後にして高知市に向かった。
途中、大豊町で杉の巨木たちの根元で暫く過ごし、小雨の夕方にたどり着いたのがこの竹林寺。
寺の歴史は古く、杮葺きの屋根をもつ本堂のある境内は独特の幽玄が漂っている。
庭園拝観がお寺の事情により叶わなくなり夕暮れせまるなか境内・墓地を見て歩いた。
杉林のゆるい傾斜地に地蔵、石仏、石塔類が点在している。足元の掃除が行き届いていて杉林の中に入り込んでは一つ一つ拝見。
なにか心引かれる想いが沸き起こり暗くなるまで立ち去りがたい思いがしたものだった。
今回の四国旅でもっとも印象に残る寺であり、また必ず来ることになると思っている。
その境内の林間に点在する石造品をいくつか・・・。
竹林寺1

竹林寺3

竹林寺4

竹林寺5

竹林寺6

竹林寺7

この日の夜、急に旅を終わなくてはならない事情が生じ翌朝、急遽香川に舞い戻り深夜になって神奈川の自宅に戻ったのだった。
[2006/02/23 09:44] 石造品 | コメント(1) | トラックバック(0)






吉野川上流】
高知県に源をもち、四国山地の深い谷を縫うように岩岩を洗いながら流れ落ち、東四国を南北に分け徳島市にその大きな河口を持つのが吉野川。
この吉野川上流部、各支流には緑泥片岩といわれる石がごろごろしている。
その吉野川上流に流れ込む一支流に沿って随分な山の奥にある寺院を訪ねた際に車を止めて撮影した。

吉野川支流1

ただの支流の渓の様子であり、作品でも美術品でもない。
しかしながら私の目を引き付けて放さない力強さがある。

吉野川支流2

四国は瀬戸内海の島々、伊予地方、吉野川流域と石が豊富に採れたところでそれだけでも私には十分魅力的なところだ。この後何度も私は足を運ぶことになると思う。
[2006/02/23 02:01] 散策 | コメント(0) | トラックバック(0)






栗林庭園】
案内パンフによると「寛永年間(1620年頃)讃岐藩主生駒公により造園開始され、更に寛永末に入封した藩主松平公に引き継がれ1745年に完成した」とある。

よくあちこちで見かける絵は、庭園内の大きな築山からのこのような鳥瞰です。
栗林3


優雅な地割、松を植栽の主体にし細部まで行き届いた手入れの庭園ですが、私が最も心引かれたのは大きな茶室「掬月亭」前の涵翠池をはじめとする岩組みでした。
特に涵翠池の中島の岩組みは品が良い。
栗林2


またこの庭園の南西部に小普陀と呼ばれる築山がありそこの連山岩組みはこの庭園の他の部分とは明らかに雰囲気が異なっていて大変興味深い一角でした。
栗林1


この栗林庭園は一言で言えば大名庭園ですが、他の多くの大名庭園と大きく違うのは品よく一貫した美意識によって造られ守られているということだと思います。
とかく時の権力を誇示するために巨石、奇石珍石を並べ立てた田舎大名のものとは比べ物にならない江戸時代の代表する庭園の一つだと思います。
従って私にとっては、ここは栗林公園ではなく栗林庭園です。
[2006/02/23 01:32] 庭園 | コメント(0) | トラックバック(0)






志度寺(香川県)】
このお寺も四国八十八ヶ所霊場の一つ。
創建が600年代飛鳥の時代。
瀬戸内海がすぐ目の前のこの境内は整備中なのかあちこちに業者の道具などが置かれていて、土塀もあちこちで崩れたままであったり、取り壊したままになっている。
この寺院には重森三玲が改修した庭があるのだが、境内の雑然さ同様に芝生や木々が伸び放題になっていたり、立石が倒れていたりで失望してしまった。

しかし豊臣秀吉天下統一までの戦の功績により讃岐の国主になり高松城、丸亀城を築き後に伏見城に上がって中老職に就いた生駒親正の墓、海人の墓といわれる石塔群は見事で、それに出会っただけでもこの寺院を訪ねた甲斐があった。
写真は海人の墓といわれる石塔群。

志度寺1


志度寺2

[2006/02/22 15:07] 石造品 | コメント(2) | トラックバック(0)






石仏・香川県長尾町】
徳島県脇町から山を超えて香川県入りした。古い民家や農作業小屋、老夫婦の炭焼き作業を見せてもらいながら讃岐平野におりてきた。
そんな道すがらの途中でみた石仏。

長尾町1

長尾町2

[2006/02/22 14:24] 散策 | コメント(0) | トラックバック(0)






四国村(香川県)】
古戦場・屋島の麓にあり四国各地から古民家・蔵・民具が集められている。
私は博物館や美術館などに珠に足を運ぶが、見たいものを見たらすぐに帰ってしまうほうだが、この四国村も一つ一つの建物は手入れも行き届いて綺麗に見学できるのだが、名品ばかり並べられた美術館や博物館、美味しいものばかりの食卓同様やや食飽ぎみな思いをもった。気候や風土、慣習による地域性の違いはあるものの日本の民家建築は18世紀にはほぼ確立完成されていたというのが私の感想で、むしろそれぞれの土地で雨風にさらされて立つ姿に私はその固有の美を見たいと思ってしまう。

力感ある流政之氏の石畳をたどりながら私の目を引いたのは円錐屋根、曲面壁を持つ「砂糖のしめ小屋」。
讃岐地方に残っていたものだそうだ。
四国村1

讃岐の海岸地方がかつて塩の産地ということは知っていたがこうしてサトウキビから砂糖を摂っていたのは知らなかった。
小屋のなか、中央に石臼を据えそれに取り付けた腕木に牛をつないで円形に引き回してサトウキビの汁を搾ったのだそうだ。

泥で綺麗に塗られた展示建物を食傷ぎみになりながら見て歩くとなんでもない竹林があった。まるで品のいい庭に入ってきた快さを感じてしまった。
四国村2

[2006/02/22 14:02] 散策 | コメント(0) | トラックバック(0)






阿波国分寺】
四国の寺といえば巡礼とともに語られることが多いが、この国分寺も八十八ヶ所霊場の十五番札所。
独特のフォルムを持つ本堂裏に庭園があり公開はされていない。

庭石が多数倒れていたりと荒廃著しい庭園ではあるが私は思わず声をだした。所々に残された組み石、石橋、洞窟、枯滝、大小の板石郡。
荒廃しているとはいえ、私には身震いを覚えるほどのエネルギーに満ちた庭園でありました。
荒廃はしているものの飛びぬけた名園である、というのが私の感想。

今年から復旧・改修工事が行われるのだそうです。
(画像はサムネイル。クリックにて拡大します。)

阿波国分寺1


阿波国分寺2

[2006/02/22 13:00] 庭園 | コメント(5) | トラックバック(0)






写真を整理】
四国から戻ってからなにかと動き回っていて、今日やっと落ち着いて四国での写真を整理し始めている。
四国から戻ると家の玄関脇の紅梅が一輪開いていて、それを見るといろいろ想わないわけにはいかない。

この後、20点ほど写真をUPしようと思う。
庭園であったり、旅の道すがらの石仏であったり、墓であったりするが、寺院の墓となると個人のものも多く含まれるので、そうしたものは避けて石仏、地蔵の類だけにする。
[2006/02/22 12:31] 散策 | コメント(0) | トラックバック(0)






巨樹たち】
2/15早朝。
まだ暗いうちに眼が覚めてしまい、なんとなく写真の整理。
今回旅すがら撮ったのは庭やその構成部分はもちろん、土、建物、塀、垣、石段、寺院や街なかの古い石造物、茶室、巨木など様々で昨日まででほぼ250カット・約600メガ撮影している。宿に入ったらその夜のうちにCDにドンドン焼いているばかりで改めて撮影した画像を見る時間がない。

今朝初期老人性早朝目覚め症候群で少しばかり写真を眺める時間ができた。

そんな訳で巨木を。

徳島県美馬町の郡里廃寺跡に立つずんぐりイチョウを。
寺院の古庭園を観た後場所がわからず、ウロウロしていたときに、通りかかった初老の婦人に尋ねると、;@;酒屋の路地を、/:;@^-狭い道じゃけん・廃寺跡・?;けん、・・・けん・、と教えてくれた。・で、見つけた愛嬌のあるこのイチョウ。


美馬

.............................................

で、ついでにもう一つ。

徳島県鴨島町の壇の大楠。
平地と山の境の道をキョロキョロ見上げながら車を走らせて所々に大きな木が見える。坂を登ってそのクスノキの麓に行くと、すぐ前の家に住む老夫婦がその樹の下で地面に腰をおろしてニコニコしていた。が、大きな樹ではあるが、私が探している樹ではないようなので、その老夫婦にもっと大きなクスノキが近くにありませんか?と聞くと、夫婦でなにやら顔を見合わせて・・、。;:けん@:;」けんと話し合っている。
ダンジャロ、ダンのオオグスジャロ・。:けん@;:けん・・・。

丁寧に礼をのべて、再び走り出した。
ご老人達の人の良い、穏やかな表情がとてもいい。
で、見つけたのがこの大クス。

壇のクス

解説板によると、壇の大クス。地上1mの高さでの樹周11m、枝幅59m、樹齢1000年とある。
支柱に支えられることなくしっかり立っている巨木で、まるで象のような表情をもつクスノキでありました。
[2006/02/15 06:25] 巨樹 | コメント(0) | トラックバック(0)






庵治石】
香川県の山から讃岐平野にはいるとあちこちにうどん屋さんがありウヒョウヒョ喜びながら食べる食べる。
今日はKトラック一台分くらいは食ったかな。今日はこれくらいにしてやろう。
あしたはダンプ一台、いや二台分くらい食うつもりだ。

ときどき小雨が落ち始め、陽が傾き始めた頃、瀬戸内の海岸線にでた。
高松のちかくの庵治の町によった。ここは庵治石の切り出し場のあるまちであちこちに石が積まれている。

世界でもっとも高価な花崗岩なんていう言われ方もする。
庵治石


その後、急いでかの流政之が関わったといわれる四国村の石畳をみる。
そのうちに暗くなった。
今日はあまり庭は見なかった。見た庭は思いのほかつまらなかった。

[2006/02/14 21:17] 散策 | コメント(2) | トラックバック(1)






炭焼き】
徳島県から山越えで香川県に入った。山深い集落から一筋の煙。これは炭焼きに違いないと思い行ってみるとおじいさんが、炭焼き中。煙草をうまそうに吸うおじいさんから土壁やら粘土の話、この炭焼き小屋付近ではどこにでもある花崗土のことをいろいろ聞いた。
写真を撮らせてほしいというと、わしなんか写してもしょうがなかけん・・けん・・といいながらポーズ。
炭焼き

[2006/02/14 21:05] 散策 | コメント(0) | トラックバック(0)






左官屋さん】
その廃墟の近くで瓦屋さんが屋根の修復中。材料を見せてもらった。
土が下地。瓦を張って目地に漆喰をつめる。
同じように土を下地にして漆喰壁も塗る。壁塗り

[2006/02/14 20:58] 散策 | コメント(0) | トラックバック(0)






漆喰壁の廃墟】
徳島県吉野川の中流域で迎えた朝は吐く息が白いほど冷え込んだ。
古い町並みが保存されて残る町並みからはずれたところにひっそりとこんな美しい建物が胸をはって立っている。
廃墟

[2006/02/14 20:52] 散策 | コメント(3) | トラックバック(0)






壁・塀ー徳島】
昨夕徳島市に入って今日から市内の寺院庭園を巡り始めた。
随分川の多い街で幾度も橋を渡った気がする。
また後日立ち寄る予定なので午後には吉野川に沿って西へ向かう。
幹線道路はどこの地方に行っても同じようなもので、ついつい裏道に車で入り込んではキョロキョロしながら走った。
壁・徳島

川沿いのまちも家が新しくなり古い家や蔵は少ない。

この地域の石が豊富で山側は坂が多いとあっていたるところで石垣が見られる。主に緑泥片岩。
こうした石垣の多い街を見ていると例えば滋賀県比叡坂本や安太の積み石の街を思い出す。

石塀も古いものから新しいものまでみることが出来る。
塀・徳島

庭はというと、今年から復旧を開始するという阿波国分寺庭園を改修直前に見れたこと、徳島市勢見の観音寺、石井町の童学寺、美馬の多門寺庭園の素晴らしさにはしばし立ち去りがたい思いがした。
特に阿波国分寺は石が倒れたりと荒廃しているとはいえ、その力強い表現があちらこちらに見られて度肝を抜かれた思いであった。
[2006/02/13 21:14] 散策 | コメント(0) | トラックバック(0)






徳島市】
20060212183320
午後のフライトで夕方には徳島市に入りました、明日からアチコチ見て回ろうとおもいます。
庭、町並み、建物、藍染め、石…讃岐ではウドンをダンプ一台分位たべようかと企んでいます。
ネット環境に恵まれたら写真をアップできるかもしれません。−Kタイにて−−
[2006/02/12 18:33] 未分類 | コメント(2) | トラックバック(0)






石老山】
以前から訪ねてみようと思っていた相模湖町の石老山にいってきました。
登山口に車を置いて昨日の雪がまだ残る山道へ。

この山は巨石の山で、大きなもので縦横20Mもある巨石の間をしばらく縫って歩く。

石老山巨石

しばらく歩くと顕境寺という古い寺。そこには大きな岩窟もあり、そうした岩窟が古くは鎌倉の時代から洞窟石組み手法として庭に取り入れられてきたことを思う。

寺の境内には大きなイチョウと杉。共に樹齢400年と案内板にある。
杉は太い根が蛇のようにくねっていて見ごたえ充分。
蛇木杉

[2006/02/08 19:48] 山道 | コメント(2) | トラックバック(0)






サンシュユ(山茱萸)】
蕾が膨らみ始めてきたサンシュユの木を庭に運び込むと旦那と奥さんがスリッパをつっかけて出てきた。そして私の様子をみて、元気そうで良かった・・と笑顔になった。
この冬は寒いせいか寒椿の紅花が庭に色を添えているくらいで庭はまだまだ冬枯れている。

縁側に珈琲を運んでくれて、一息ついた。
庭の西側に植えられてひっそりしているサンシュユに皆が目をむける。
旦那は「庭のサンシュユ・・鈴かけて・・でておじゃれ・・のサンシュユだね。」というと
奥さんは「え・・!?ひえつき節は庭の山椒でしょう・・!?」

「サンシュユですよ」と私。

私はサンシュユと聞き、サンシュユを見ると、ひえつき節を思い出す。

夕方家に戻って「ひえつき節」が聞きたくて熊本県椎葉村のサイトをひらいた。で、驚いた。
ひえつき節の歌いだしに出てくるのは山椒ではないか。
発音はサンシュウだが椎葉付近の方言で山椒のことをサンシュウというのだそうだ。
サンシュユを植えた庭に今度行ったら訂正してお詫びしなくてはいけない。

[2006/02/05 20:06] 庭にて | コメント(2) | トラックバック(0)






庭のなかの竹】
このところ竹を手にしていることが多かったが、この国では室内室外問わず竹を材料とした建築意匠だけにとどまらず多方面で素材に竹を用いたものは多い。

庭ということに限っても植える以外に竹を材料とする物となると垣根、戸、筧、僧都、結界柵、雨樋と、すぐに思い起こすことができる。
今回枝折戸を作った際に残った竹でタガ輪を編み、他に花いれ、食器を作った。

写真はタガ輪。酒樽の胴に回されているのをよく見ますが、庭では枝折戸を柱などに取り付けた後に不用に開かないようにするために竹と柱などに通す輪のこと。
タガ輪

[2006/02/03 19:44] 庭にて | コメント(2) | トラックバック(0)






枝折戸2】
枝折戸2

夕方から枝折戸の組子を編み始めた。
で、出来上がったのがこの枝折戸。

実は10年ほど前に枝折戸の作り方について指導を受けたことがあった。
編み組子で作るのはそれ以来。
今回作ってみて竹の特性をよく生かし、構造的にもしっかりした細工物であることを再認識した。

雨や陽のあたらない風通しのいいところで保管して、庭で使う機会がくるまで緑を残すようにしようと思う。
[2006/02/02 20:42] 庭にて | コメント(2) | トラックバック(0)












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