庭の時間 山道

庭の時間


朝の稜線】
8月31日午前中に同行者と待ち合わせ、中央道を走り、午後早い時間に長野県下の駐車場に車を置き、歩き出した。
野営ができる山小屋前にテントを張り終えた頃は雨は降ってはいないもののガスが立ちこめてすぐ近くに鎮座しているはずの南八ヶ岳連峰はなにも見えなかったが、明日はきっといい天気、良い展望のなか稜線歩きができると同行者に伝えた。
同行者は順調なアプローチをへて野営場について私の言葉に楽しみが増していたようであったが、なにか心配事を抱えているようにも感じた。

そして近くの標高2200mにある山小屋の衛星電話をつかってなんどか電話をしていたようだった。

あたりが暗くなりそれぞれのテントに入ると小雨がテントを叩き始め、私はいつのまにか眠ってしまった。

私を呼ぶ声がして目覚めた時は夜の8時頃で、「実は・・・」と同行者は話し始めた。

彼の家のほうで事情が生じ明日朝一番にも下山したいと話しはじめた。話の内容は突発的な事情で、下山いたしかたなし、という内容であった。

雨は止んでいて星が出ていた。
明日歩くはずの山はもう暗くなっていたが、闇の中見上げると頂上下の山小屋の灯りがみえていた。そこは標高2700mの高さにある。
同行者にその小屋の灯りが見えると伝えるとじっと見ているようであった。

同行者にとっては初めての八ヶ岳であったし、楽しみにしていたことは知っていたが、山はずっとここにあるし、また来ればいいのだ。

翌朝(今朝)まだ薄暗い時間から撤収を始めると青い空が広がり始め、今回縦走する予定であった稜線が浮かび上がってきた。

またくればいいのだ。
朝と空と稜線
[2008/09/01 16:32] 山道 | コメント(0) | トラックバック(0)






ヒメシャラ】
丹沢山塊のブナ林で標高が1000mを越えるとヒメシャラの樹をみつけることはさほど難しいことではない。
幹の色が明るい赤茶色をしていて良く目立つ。
臼が岳のヒメシャラ


画像は臼が岳の西稜のブナ林の中に分布するヒメシャラ。
この付近はヒメシャラがブナに混じって多く分布している。
一般登山道近くにあるとはいえ、丹沢山塊の深いところにあり花の季節以外の平日ともなるとほとんど人とすれ違うことも無い。
この日は鹿の群れが付近にいて私の気配を察して一斉に私のほうを見て動きを止めた。
そして一頭が斜面を跳ねながら下り始めると、また一頭、また一頭とこの場を去った。
まるで浮き上がるように跳ね上がりながら。
丹沢の鹿とはいえ、この辺りまでくると鹿も侵入者を警戒する。

ヒメシャラの林というと箱根に純林がある。もう随分前に杉の巨木をみてヒメシャラの純林をみたことがあった。

またヒメシャラというと庭で使う木としても人気が高い。
山中でみるヒメシャラがこの木の本来の姿だ。

[2008/04/05 07:13] 山道 | コメント(0) | トラックバック(0)






尾根道にて】
桜が街を明るく照らし始めていた先日、丹沢にはいった。
沢を伝ってから、尾根にとりついてしばらくすると主稜線に合流した。
遠くまで見渡せるほどの景観の稜線道、腐った雪を避けながら歩いた。

登山道は深く溝を掘り、木道は醜く崩壊している。
丹沢の山があちこちで静かに崩壊しているようだ。

堪らなくなって地形図を見ながら尾根にはいった。
ブナ林080330


日当たりの良いところではブナに混じってヒメシャラが混生していて地被にはササが茂っている。

しばらくこんなササ原や枯れ葉のブナ林を下り、檜の植林帯に入ると林業関係者が自分達のためにつくった作業道にぶつかった。

そんな道を下って3時近くになっていたと思うが、突然、下から登ってくる女性に会った。
一見すると足元はしっかりしているようだったし、息も乱れていなかった。

互いにこんなところで獣以外にあったことに驚きながらもその人は
「稜線まで行ってみようと思っているのですが・・・。まだ随分ありますか?」

私は、つい、
「まだ始まったばかりですよ。この植林帯を抜けたら時間がいくら有っても去りがたいくらいの林になります。」と、いった。

その人はニコッと笑みを浮かべて植林帯をしっかりした足取りで登っていった。
私は尾根を下り、その人は尾根を登っていった。
人気の無いところをいつも歩くばかりであった私にはそれだけでも印象に残る山道であった。






[2008/03/30 20:16] 山道 | コメント(2) | トラックバック(0)






足跡のない尾根2】
名も知らぬ尾根を上がってきて、明るいブナ林の中、倒木を覆った雪をはらって食事にした。
朝、簡単な弁当をつくってきたのだ。
山行にはいつもガスコンロやコッヘルをザックにいれて暖かい飲み物や食事をつくれるようにしているのだが、日当たりのいいブナ林のなかでフリースを着こんで、そのうえに薄いダウンを着ると暖かい。

そしてまた歩き出した。

北丹沢山塊にあって、姫次と呼ばれるところは蛭ヶ岳に通ずる一般登山道(東海自然歩道でもある)のなかでは開けた場所で、天気に恵まれたら蛭ヶ岳や富士山が展望できるところだ。

名も無き尾根をつめて姫次がいよいよ近くなってくると明るい雑木の混合林から蛭ヶ岳や檜洞丸を望むことができるようになる。

この日は天気もよく展望に恵まれた。
蛭ヶ岳・丹沢の最高峰。
蛭ヶ岳


そして檜洞丸。丹沢第四の高峰だ。
その右側にはうっすらと富士山がみえている。
檜洞丸


しばらく展望を楽しんだ後、最後の短い登りに入り突然視界が開け姫次に飛び出た。
姫次では数人の登山者が休憩をしていて、突然現れた私に、どこからきたのかと尋ねるのだが、私が上り詰めてきた尾根の名を私は知らないのでなんと応えて良いのかわからなかった。
それでもこの日、歩き始めてはじめて人に会った。

このあと、焼山方面に7分ほど踏み後多い登山道をあるき、榛の木丸岳に向かう明るい林に踏み込んだ。
ここから榛の木丸〜早戸川林道までは下山路に使う人もおおいからトレースが残っていると思っていたが、まったくトレースのない林であった。

幾つかの小ピークを越えて常緑樹の混じる榛の木丸のピークにつくと下から登ってきたのだろう足跡があった。

榛ノ木丸岳


[2008/03/09 12:02] 山道 | コメント(2) | トラックバック(0)






足跡のない尾根・1】
仕事が一段落した。
その合間の一日、山にいってきました。

できれば人の足跡の無い尾根にはいってみようということで,宮が瀬のダム湖にそそぐ早戸川の源流のひとつを訪ねてみました。

幾つかの滝をめぐり、カサギ沢と原小屋沢の出合いまでいきました。
ここまでは古い足跡が残っていました。
カサギの滝


岩をなめるように落ちる滝を右にみて尾根に取り付きます。
暫く行くとまったく足跡の無い深い雪になり、ふりかえると私の足跡だけが続いています。
尾根1


尾根2


この尾根を上り詰め、姫次にでて榛の木丸をめぐって帰ってきました。

今日の山行をイノチのセンタクにして週明けの仕事に精をだそうという目論見だったのですが、へとへとになってかえってきました。
[2008/03/08 19:09] 山道 | コメント(0) | トラックバック(0)






花崗岩の山にて】

私は年間数度は山に入り、山道を歩くが、深い霧の中であったり、雨に打たれての山行であったり、天気に恵まれての尾根や稜線歩きであったり、天気がどうだったか憶えていないくらい夢中で岩にへばり付いていたりしている。

そして植生の変化や足元の植物や野生の動物を遠く眺めていたり、雪に残された動物のトレースを覗き込んだり、周囲の山々の連なりや崩壊する山の斜面に足を止められたりする。

そして岩だ。

私の山行でなによりも私を魅了するのは岩の有り様だ。

昨年秋、花崗岩の山を歩いた。
深いガスに包まれているものの、時々、ガスが切れて、または、ガスが薄くなり、岩岩が姿を現した。

この冬も雪の山にはいり、硬く引き締まった雪の上を歩いたり、トレースのない雪に足跡を刻んでいる。

中ア1


中ア2


中ア3


中ア4


中ア5


中ア6
[2008/02/06 14:19] 山道 | コメント(0) | トラックバック(0)






丹沢・蛭ヶ岳・霧氷山行】
ヒメシャラが点在するブナの林のなかを歩き、いよいよ急登にかかるとどんどん高度があがってきます。

標高1550m付近から霧氷の林になります。
蛭が岳2


標高1670mの蛭ヶ岳山頂。AM11時の気温はマイナス4度。
蛭が岳3


蛭が岳4
[2008/01/15 11:22] 山道 | コメント(0) | トラックバック(0)












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